画像鮮明化技術とは、何らかの原因により「元の画像にデータとしては残っているものの、見えていないもの」を視える化する技術のことを指します。わかりやすく言えば、低コントラストのぼやけた画像を高コントラストのはっきりしとした画像に改善処理する技術と言っても良いでしょう。その技術開発は1980年代から始まり、金融機関や各種店舗での小型防犯カメラの導入が増え、犯罪発生時の犯人や車両の特定のためにより鮮明な画像を求めるニーズの高まりと共に発展していきました。
画像のコントラストを高くする手法としては、主にトーンマップ・レベル補正・ヒストグラム平坦化の3つがありますが、近年は画面を分割して各部分でヒストグラム平坦化を行う適応的AHE(AdaptiveHE)が主流となってきています。ただ、AHEはノイズも強調してしまうため、当社を含め各社がノイズ対策を内包した画像鮮明化技術の開発に重要課題として取り組んでいます。